住宅ローンの審査

住宅ローンの本審査に落ちることは”ほぼない”本審査の3つのポイントや期間について解説

ミホ
ミホ
仮審査に通ったけど、本審査で落とされないか心配だわ。どんな人が本審査で落ちるのかしら?

住宅ローンの審査業務の経験がある、元銀行員のタツヤです。

冒頭からこの記事の結論を書きます。住宅ローンの本審査で落とされる人というのは少ないです。

住宅ローンの審査で落ちる人というのは圧倒的に、事前審査で落ちる人が多いのです。つまり本審査の段階まで来ているということは、審査の8割~9割は通ったようなものなのです。

とはいっても、中には本審査で落ちてしまう人もいます。この記事では本審査ではどういった審査が行われているのか3つのポイントに絞ってお伝えしていきます。

また、本審査の期間や、複数の銀行に本審査を出すやり方、在籍確認など、本審査を行う際によくある質問についてもお伝えしていきます。

タツヤ
タツヤ
銀行員時代、住宅ローンの審査をしてきましたけど、本審査で落ちた人は本当に少なかったです。

住宅ローン本審査の基礎知識

事前審査と本審査の違い

本題に入る前に、事前審査と本審査の違いについて軽くおさらいしておきましょう。

住宅ローンの審査項目は、大きく分けて図のように9つの項目があります。

そのなかでも事前審査では、①年収、②返済比率、③融資率、④信用情報、⑤勤務形態、⑥勤続年数の長さ、⑦勤務先の信用力といった7つの項目について調査していきます。

簡単に言えば事前審査では、申込者の個人属性と返済計画に問題がないか詳しくみられるということです。

事前審査
  • 個人属性:年収、信用情報、勤続年数の長さ、勤務先の信用力など
  • 返済計画:返済比率や融資率など

事前審査項目について詳しく知りたい方は次の記事をご覧ください。

元銀行員が住宅ローンの事前審査7つのポイントを伝授!銀行別の審査期間や複数出す方法も解説 住宅ローンの審査業務の経験がある、元銀行員のタツヤです。 住宅ローンの審査を受けることなんて、一生に一回あるかくらいの重要...

それに対して本審査では、主に健康状態や物件の担保評価に問題がないか詳しく調査されます。

年収や返済比率などについても改めて調査されますが、事前審査の段階と変わることがなければ、基本的には問題ありません。

本審査
  • 事前審査の確認
  • 健康状態
  • 物件の担保評価

本審査で落ちる確率は低い

冒頭でもお伝えしましたが、本審査で落ちる人というのは少ないです。というのも「審査の肝となるのは個人属性と返済計画」だからです。

この個人属性と返済計画については事前審査の段階で調査されます。そのため、事前審査に通過したということは、個人属性と返済計画については問題ありませんでした、という証になります。

本審査の段階でも、改めて個人属性と返済計画については調査されますが、事前審査と本審査で記入項目に違いがなければ、問題になることはまずありません。

ミホ
ミホ
事前審査に通っているので一安心ね!
タツヤ
タツヤ
ただし、少ないと入っても中には本審査で落ちてしまう人もいます。具体的にどういった人が落ちやすいのか、本審査の内容を詳しく見てみましょう。

住宅ローン本審査の内容3つのポイント

本審査のポイントは大きく分けて次の3つになります。

  1. 事前審査のチェック項目を詳細に調査
  2. 健康チェック(団体信用生命保険)
  3. 物件の担保評価

事前審査のチェック項目を詳細に調査

事前審査では、①~⑦の項目について審査されましたが、本審査では事前審査段階以上に、①~⑦の項目について詳細に調査されます。

主なポイントは次の4点です。

  • 借入金額や借入期間、年収などが事前審査時と変わっていないか
  • 事前審査時から新たな借入がないか
  • 転職してから勤続年数が短い場合、詳しい職歴の調査
  • 勤務先の経営状態

借入金額や借入期間、年収などが事前審査時と変わっていないか

事前審査後に、購入予定の物件が変わったり、様々な予定の変更などがあって、事前審査と本審査で借入希望金額や借入期間が変わってくる人もいると思います。

その場合、改めて返済比率や融資率を計算しなおす必要があるので、場合によっては、審査に落ちるまたは借入額が減額される可能性もあります。

※返済比率(年収に対する年間返済額の割合)
※融資率(住宅購入費に対する住宅ローンの割合)

事前審査時から新たな借入がないか

事前審査では信用情報の照会といって、過去のローン・クレジットカードなどの返済状況や現時点での借入状況などを調査されます。

申込み時点で借入があるかないかは、住宅ローンの審査では非常に重要なポイントになります。

そのため、事前審査に通ったからといって安易にローンをしたり、返済に遅れたりしてしまうと本審査で落とされてしまう可能性もあります。

転職してから勤続年数が短い場合、詳しい職歴の調査

転職してから勤続年数が短い場合(一般的に3年未満)、前職からの転職理由や転職経緯について調査される場合があります。

ポイントは次の3点です。

  • ステップアップしているか
  • 年収は上がっているか
  • 前職と現職に仕事の関連性はあるか

要するに「前向きな転職かどうか」ということが重要なポイントになります。

転職することで、年収が減り、前職と全く関係のない仕事をしていれば、銀行は「なにか後ろ向きな理由があって退職したのかな」と推測します。

そういった場合、また転職するかもしれないと思われてしまうので、本審査で落ちてしまう可能性もあります。

ミホ
ミホ
私、まだ転職して日が浅いのよ、、
タツヤ
タツヤ
転職期間の長さは単純に日にちが解決してくれるので、勤続年数が長くなってから審査に出すのも一つの手です!

勤務先の経営状態

事前審査の段階では、勤務先について次のように、ざっくりとした分類のみで審査をする場合が多いです。

住宅ローンにおける勤務先別の信用ランキング

自営業・小規模法人の役員、中小企業、上場企業、公務員と図の上に行けばいくほど審査には有利になります。しかし、公務員を除いて一般企業(自営業)の場合、会社によって経営状況は様々です。

例えば事前審査の段階では、上場企業の場合、非常に高い評価になります。しかし、上場企業でも赤字決算が続いていたり、売上の減少が続いている場合、経営状況が好調な上場企業と比べるとマイナス評価になります。

同じように自営業、中小企業についても経営状況によって加点減点がされます。公務員については公務員であるというだけで別格の評価になります。

健康チェック(団体信用生命保険)

本審査に通過するためには、団体信用生命保険への加入が必須条件になります。

団体信用生命保険とは、住宅ローンの契約者が死亡したり、高度障害状態になって、ローンの支払いができなくなるリスクに備える保険です。

仮に契約者が死亡してしまった場合、保険会社から銀行に保険金が支払われて、住宅ローンの残額がゼロになるという仕組みです。

団体信用生命保険は契約者が死亡したり高度障害状態になってしまうことに備える保険ですので、健康状態である必要があります。

そのため、高血圧や糖尿病など持病を持っている人は団体信用生命保険に加入するのが難しくなります。

持病持ちの人のために「ワイド団信」か「フラット35」

「それじゃ、持病を持っていたら住宅ローンを組むことができないじゃないか!」という方に向けては、ワイド団信というものが存在します。

ワイド団信とは、持病を持った人向けの団体信用生命保険で、健康状態に不安がある人でも入りやすくなっています。

ただし、ワイド団信の場合、通常の金利から+0.3%ほどの上乗せが必要になります。

また、フラット35の場合、団体信用生命保険への加入が任意になるので、団体信用生命保険へ入らなくてもローンを組むことができます。

ミホ
ミホ
健康状態に不安があっても、住宅ローンを組むことはできるのね!
タツヤ
タツヤ
フラット35の場合、団信に入らないことで金利はさらに低くなります!
フラット35完全ガイド!フラット35とは?簡単に分かりやすく徹底解説住宅ローンの審査業務の経験がある、元銀行員のタツヤです。 フラット35とはよく聞く言葉ですけど、 そもそもフラット3...

物件の担保評価

住宅ローンは、万が一、契約者がローンを返済できなくなった場合に備えて、土地と建物を担保にします。

つまり、ローンの返済に行き詰まってしまったら、銀行が土地と建物を売って、その資金をローンの返済資金にあてるということです。

そのため本審査では、物件の担保評価額を算出する必要があります。万が一、担保評価額が少ない場合、審査に落ちてしまう可能性があります。

といっても、通常の建売住宅や新築マンション・注文住宅の場合、担保評価に問題があるケースはほとんどありません。

注意が必要なのは中古物件

注意が必要なのは中古住宅・中古マンションです。

中古物件の場合、新築と比べて建物の評価額が小さくなるので、ローンを組むのに十分な担保評価が出ない場合もあります。

そういった場合は、借入希望額が減額されるか、場合によっては審査に落とされてしまいます。

本審査に落ちやすいポイントまとめ

本審査に落ちやすいポイントについてまとめてみると、次のようになります。

  • 借入希望額や借入期間、年収など記入項目が事前審査時と異なる
  • 仮審査と本審査の間に新たな借入をした
  • 転職して3年未満
  • 健康状態に不安がある
  • 中古住宅を購入予定

よくある質問とその答え

Q.本審査の期間・日数はどれくらい?

本審査の期間は、一般的に1週間~3週間ほどかかります。

事前審査の場合は、年収や勤務先、借入希望額などの項目を一定の審査基準に当てはまるかどうかざっくりと検証するだけなので、それほど時間はかかりません。

しかし本審査の場合、全ての項目を事前審査以上に丁寧に調査していくのに加えて、時間のかかる担保評価を行うので、事前審査のときより審査期間が長くなってしまうのです。

ネット銀行の審査期間は比較的短い

ただし、傾向としてはメガバンク(都市銀行)・地方銀行と比べるとネット銀行の方が審査にかかる期間は短いです。

ネット銀行とメガバンク・地方銀行の審査期間の違い

メガバンクや地方銀行は、契約者がローン返済できなくなってしまうリスクに備えて、保証会社からの保証を受けます。そのため、メガバンクや地方銀行では銀行と保証会社によるダブルの審査が行われるので、その分時間がかかってしまうのです。

それに対して、ネット銀行では銀行のみの審査ですので、比較的審査期間が短くなります。

Q.本審査を複数の銀行に出しても大丈夫?

結論から書きますと、「問題ありません。」

仮審査を出そうが本審査を出そうが、審査料金などは当然全くかかりませんし、キャンセル料金も発生しません。

仮に本審査を通過したとしても、その後の住宅ローンの実行に進むかどうかは契約者次第です。

なので例えば、「一社だけ本審査に出すのは不安」だったり、「金利の低い銀行の審査も出したい」という人は、複数の銀行で本審査に出すことをおすすめします

本審査の申込みには労力がかかる

ただし、本審査を申込みする際は事前審査以上に細かい申込書を書かなくてはいけませんし、提出する資料ももの凄く多くなります。

そのため、複数の銀行で本審査を申込みするのは想像以上に大変な行為かとは思います。

また、銀行の担当者側からしてみると、本審査を通すまでに相当な労力と時間をかけているので、本審査の段階でキャンセルされると、めちゃめちゃ悔しい思いにはなります。。

とはいっても、住宅ローンを組む人にとっては一生に一度あるかの大きなできごとですので、より良いローンを組みたいと思うが普通です。

ある程度時間などに余裕がある方は複数審査出してみるのが良いでしょう。

ミホ
ミホ
本審査を複数出したいけど、気軽にできるものではないのね。
タツヤ
タツヤ
やることが多いので、面倒くさがりの人には向いてませんね、、

Q.本審査で在籍確認はされるの?

たいてい、本審査の終盤の段階で会社に在籍確認の電話がかかってきます。

在籍確認の電話は、契約者が本当に申込書に記入した会社に勤めているのか確認する重要な作業です。

しかし最近は、個人情報保護の観点などから、本人に直接繋いでもらえないケースも増えてきています。

そのため、直接電話を繋いでもらえない可能性がある場合は、代表電話ではなく、本人の部署の電話番号などを伝えておくなどの対応をしておくことが必要です。

万が一電話した日に不在であったとしても、契約者が会社に在籍していることを確認できればそれで大丈夫です。

在籍確認ができない場合、最悪審査に落ちてしまう可能性もあるので、勤めている会社に電話をされて、在籍確認ができる状態にあるかどうか、確認しておくことをおすすめします。

事前審査について詳しく知りたい方は次の記事をご覧ください。

元銀行員が住宅ローンの事前審査7つのポイントを伝授!銀行別の審査期間や複数出す方法も解説 住宅ローンの審査業務の経験がある、元銀行員のタツヤです。 住宅ローンの審査を受けることなんて、一生に一回あるかくらいの重要...

以上、住宅ローンの本審査に落ちることは”ほぼない”本審査の3つのポイントや期間について解説…という話題でした。